「あきらめる健康法」はヨガの教えサントーシャ
僕も大好き「永ちゃん」「ボス」ことロックの神様矢沢永吉さん。
前回ご紹介した『自律神経を整える「あきらめる」健康法』で著者の小林弘幸さんは彼のエピソードを次のように紹介しています。
『矢沢永吉さんは、かつて信頼していた人間に横領されて、何十億円という莫大な負債を背負ってしまったことがありました。ふつうなら、恨みや憎しみに振り回されて、心を怒りでいっぱいにしてしまうでしょう。しかし、矢沢さんは十数年かけて、そのすべてをみごとに完済されたのです。
「自分でチェックしていれば横領もされなかったはず。悪いのは自分で、あいつのせいじゃない。」こう考えたとたん、パッと道が開けて、すべての責任を自分で背負い、愚痴も文句も一切言わずに、ひたすらステージに立ち続けることに集中して数十億という借金を完済してしまったのです。』
さすがは我らが永ちゃん!
なかなか、僕らには真似できるものではありませんよね。
著者は 、矢沢さんが、誰かのせいで自分はこんな目に遭っているという考えを「あきらめる」ことができたからこそ、真のあきらめない勇気を持てた、と述べています。
この場合の「あきらめる」が、まさに、ヨガの教え「サントーシャ」なのです。
サントーシャ(足るを知る) とは、今自分に与えられている能力、与えられているもの、与えられている環境に満足することであり、満足できるはずであること。
ヨガの教えは「この世の中にあること、起きることには全て偶然はなく、全て必然」であることが大前提。だとすると、自分の人生にとって必要なものが過不足なく全て与えられていることになります。
「足るを知る」というと、現状に甘んじる、と捉えられて、「消極的」とか「向上心がない」と言われてしまうことがあります。
しかし、「足るを知る」とは、自分に起きていることは起きるべくして起きていると捉えて受け入れる。ネガティブなこだわりを捨て(あきらめ)、自分の能力を信頼(満足)してひたすら今自分にできることを一生懸命に行う。出し惜しみは絶対にしない。
そうすると、僕らも「永ちゃん」のようにどんなに困難なことがあっても、乗り越えることができるのかもしれませんね。
アイ・ラブ・ユー、OK